SBI証券の口座を持っているなら、投資信託の積立に現金ではなく、クレジットカードによる「クレカ積立」を使いたいところですね。
今回は、クレカ積立とその後の投資信託の保有について、以下の点を確認していきたいと思います。
- 現金購入との比較
- 三井住友カードの3種類のカード特徴
- 投資信託の保有でもらえるポイント
- 貯めたポイントの使い方
それでは、早速見ていきましょう。
目次
現金購入との比較
投資信託の積立購入は、”証券口座に現金を入れる”か”クレジットカードで引き落とすか”を選択できますが、現金購入の場合、どうしても定期的な証券口座への入金(ATMや振り込み等)の手間が難点ですよね。
しかも、今回のお題でもある「投資信託を買ってポイントを貯める方法」はクレジットカードでの積立しかないので、やはりおすすめは「クレカ積立」となります。
念のため、クレジットカードより現金にメリットがある項目は下の表で確認しておきましょう。
決済種別 | 現金 | クレジットカード |
---|---|---|
積立コース | 「毎日」「毎週」「毎月」 「複数日」「隔月」 |
「毎月1日のみ」 |
積立可能な金額 | 100円~上限なし | 100円~50,000円 (つみたてNISA預かりは33,333円まで) |
積立の間隔を細かく指定できるのは、現金での購入です。
1ヶ月で複数回や隔月など自分の経済状況に合わせて細かく買い付けるタイミングを刻めます。
買い付け金額も上限がないので、好きな金額を積立できるのが現金購入の特徴ですね。
逆に言えば、クレジットカードは、1ヶ月に1回だけ50,000円までの積立となるわけですが、この縛りに不自由を感じる方はあまりいないのではないでしょうか。
ポイントを貯めたい方はクレジットカード1択となりますが、自分の運用ペースで柔軟に積立てたい方は、現金購入も考えてみてください。
というわけで、ここから先は「クレカ積立」そして「ファンドの保有」でのポイントゲット方法となりますので、必要ない方は読み飛ばしちゃってくださいね。
三井住友カードの3種類のカード特徴
SBI証券の「クレカ積立」とは、毎月の定期買付をクレジットカードの引き落としで決済できるサービスです。
利用できる「クレジットカード」は、3社となり、「クレカ積立」で貯められるポイントは以下のようになります。
クレジットカード | ポイント名 |
---|---|
高島屋ファイナンシャル・パートナーズ仲介口座 | タカシマヤポイント |
東急カード仲介口座 | TOKYU POINT |
三井住友クレジットカード | Vポイント |
この3つの内、今回は三井住友クレジットカードでVポイントを貯める方法をご紹介していきたいと思います。
なお、「クレカ積立」を行う場合、SBI証券に事前のカード設定が必要になります。
以下の記事を参考に、カード設定も忘れずに行ってくださいね。
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利用できるクレジットカードの種類
利用できる三井住友カードは、3種類あって、使うカードによって付与されるポイントにも違いがあります。
カード名称 | 三井住友カード(NL) | 三井住友カードゴールド(NL) | 三井住友カードプラチナプリファード |
---|---|---|---|
年会費 | 0円(永年無料) | 5,500円(税込み) | 33,000円(税込み) |
クレカ積立 ポイント付与率 |
0.5% | 1.0% | 2.0% |
お買い物ポイント | 0.5% | 0.5% | 1% |
継続ポイント | なし | 毎年100万円利用で10,000ポイント | 毎年100万円ごと利用で10,000ポイント (最大40,000ポイント) |
※NLはナンバーレス。プラスチックカードに番号が記載されずアプリで確認するタイプ。
クレカ積立で貯まるポイント
「クレカ積立」でのポイントに影響する部分は上の表だと「クレカ積立ポイント付与率」になります。
計算すると・・・
■毎月上限の50,000円ずつ積み立てると
1)三井住友カード(NL)
50,000円×0.5%=250ポイント
250ポイント×12=3,000ポイント
2)三井住友カードゴールド(NL)
50,000円×1.0%=500ポイント
500ポイント×12=6,000ポイント
3)三井住友カードプラチナプリファード
50,000円×2.0%=1,000ポイント
1,000ポイント×12=12,000ポイント
さて、ここで他にも注目すべきところとして、各カードの「経費」があります。
例えば、上の計算例で挙げている「三井住友カードゴールド(NL)」であれば、年会費が5,500円(税込み)、「三井住友カードプラチナプリファード」であれば、年会費が毎年必ず「33,000円(税込み)」発生します。
さらに、お買い物をすると2%のポイントが付与されますが、ここで注意したいのが
「通常のお買い物費用とクレカ積立の購入費用は別」
という点でしょう。
つまり、クレカ積立だけをいくらがんばってもお買い物費用にはカウントされないのです。
そして、これが次に説明する「三井住友カードゴールド(NL)の年会費」や「継続ポイントを貯める」にあたっての大きな壁となります。
クレカ積立と別枠!買い物でのポイント
計算すると・・・
■毎月上限の50,000円ずつ積み立て、それとは別に毎月20万円のお買い物をした
1)三井住友カード(NL)
・クレカ積立分
50,000円×0.5%=250ポイント
1,000ポイント×12=3,000ポイント
・お買い物分
200,000円×0.5%=1,000ポイント
1,000ポイント×12=12,000ポイント
2)三井住友カードゴールド(NL)
・クレカ積立分
50,000円×1.0%=500ポイント
500ポイント×12=6,000ポイント
・お買い物分
200,000円×0.5%=1,000ポイント
1,000ポイント×12=12,000ポイント
3)三井住友カードプラチナプリファード(NL)
・クレカ積立分
50,000円×2.0%=1,000ポイント
1,000ポイント×12=12,000ポイント
・お買い物分
200,000円×1.0%=2,000ポイント
2,000ポイント×12=24,000ポイント
さらに、”年間お買い物100万円”の利用で発生する「継続ポイント」のボーナスがあるので、これらを計算した結果が以下のようになります。
カード名称 | 三井住友カード(NL) | 三井住友カードゴールド(NL) | 三井住友カードプラチナプリファード |
---|---|---|---|
クレカ積立ポイント | 3,000ポイント | 6,000ポイント | 12,000ポイント |
お買い物ポイント | 12,000ポイント | 12,000ポイント | 24,000ポイント |
継続ポイント | 0ポイント | 10,000ポイント | 20,000ポイント |
合計 | 15,000ポイント | 28,000ポイント | 56,000ポイント |
実は、上のように年間で100万円以上のお買い物をした場合、「三井住友カードゴールド(NL)」は翌年から年会費が「永年無料」になります。
つらいのは、先ほども少し取り上げたように、”クレカ積立分はカウントされない”点です。
いつも、「年間で100万円くらいのお買い物をしているから大丈夫だわ~」という方であれば、「三井住友カードゴールド(NL)」に切り替えて1年間お買い物を頑張ると、クレカ積立とお買い物費用だけでポイントが貯まりやすくなるでしょう。
毎月の水道光熱費や通信費、ガソリン代などをすべてカードで支払うと月に10万円くらいは簡単にいくかもしれませんしね。(地域にもよるでしょうけれど・・・)。
ただし、メインのカードが既にあって、サブカードとして「三井住友カードゴールド(NL)」を使うような形になり、お買い物金額がはかどらない様であれば「三井住友カード(NL)」でもいいかもしれません。
お買い物による付与ポイントはどちらのカードも同じ0.5%ですから、
年会費5,500円(税込み)を払って、クレカ積立分のポイントを2倍多くもらうか
年会費を払わずに、クレカ積立分のポイントを2分の1にするか
これらを天秤にかける形になります。
サブカードであっても、お買い物で年間100万円以上使えるようなら、もちろん「三井住友カードゴールド(NL)」の方がいいでしょうね。
投資信託の保有でもらえるポイント
さて、ここまでは投資信託をクレジットカードで購入した後に、貯まるVポイントについて見てきました。
今度は、購入した投資信託を保有している間に貯まるポイントについて確認してみたいと思います。
どのポイントを貯められるのか
投資信託を保有するだけでもらえるポイントは、以下の3種類になります。
- Tポイント
- dポイント
- Pontaポイント
どのポイントを貯めるかは、ログイン後の「メインポイントを選ぶ」から選択できます。
カード番号などを登録すると、保有している投資信託の金額に応じたポイントをもらえるようになります。
メインのポイントはどれか一つしか選択できません。
上の画面で言えば、
- 「Tポイントは登録済みだが利用していない(変更すればいつでも利用できる)」
- 「Pontaポイントは利用していない」
- 「dポイントは登録済みで現在利用している」
となり、投資信託の保有で「dポイント」を貯めるように設定しています。
それでは、保有によってどれくらいのポイントが貯まるのでしょうか。
保有している銘柄でポイント付与率が違う
パーセンテージは、すべて年率となります。
保有銘柄 | 通常銘柄 | SBIプレミアムチョイス銘柄 | その他指定銘柄 |
---|---|---|---|
月間平均保有金額 1,000万円未満 |
0.1% | 0.15% | 0.06%以下 |
月間平均保有金額 1,000万円以上 |
0.2% | 0.25% | 0.06%以下 |
※参考SBIプレミアムチョイス銘柄:SBI証券が選んだ指定銘柄
まず、大きく分けて「月間平均保有金額」の1,000万円というラインが非常に重いですね。
例えば、先ほどの例のように、毎月5万円ずつ年間60万円を順調に積立てると、とりあえず1,000万円までは17年目で到達します。
(スポット購入や分配金再投資などの福利を計算していません。)
相当な時間が必要ですので、よほど資産を効率よく回している方以外は、「1,000万円未満」の付与率で計算してみてください。
計算すると・・
■現在の積立合計額が50万円(通常)+10万円(チョイス)
通常銘柄:50万円分
50万円×0.1%÷365日×31日=42ポイント
SBIプレミアムチョイス銘柄:10万円分
10万円×0.15%÷365日×31日=12ポイント
今月の付与ポイントは・・・54ポイント
■現在の積立合計額が60万円(通常)
通常銘柄:60万円分
60万円×0.1%÷365日×31日=50ポイント
今月の付与ポイントは・・・50ポイント
上の計算は60万円積立てた月にもらえるポイントになります。
毎月積立てるごとに保有金額が変わりますから、保有金額が増えれば増えるほどもらえるポイント数も多くなっていきます。
通常銘柄だけを1年間積立てた場合は
1ヶ月目(5万円)=4ポイント
2ヶ月目(10万円)=8ポイント
3ヶ月目(15万円)=12ポイント12ヶ月目(60万円)=54ポイント
と毎月、保有額が増えるごとにもらえるポイントも増えていきます。
もし、1年間、通常銘柄だけを「三井住友カード(NL)」を使って毎月5万円で積立てた場合、1年間にもらえる各ポイントは以下のようになります。
なお、途中で売却しないものとして、メインポイントはdポイントを設定しているとします。
- 「Vポイント」は3,000ポイント
- 「dポイント」は326ポイント
60万円の投資信託の購入で「もらえるポイントの合計」が3,326ポイントなので、ポイントのリターンは0.55%くらいになりますね。
なお、投資信託の保有で貯まるポイントは、どの購入方法でも構いません。
以下、どの購入方法であっても、その後保有していればポイントが貯まります。
- 現金(証券口座への入金)の積立購入
- 現金のスポット購入
- クレカ積立
- クレカスポット購入

ここまでで、Vポイントとdポイント(もしくはTポイント、Pontaポイント)のそれぞれの貯まり方を見てきました。
クレジットカードの種類を変えたり、間にスポット購入を挟んだり、色々自分なりのシミュレーションをしてみて、どれくらいのポイントを獲得できるかを探ってみるのも面白いと思います。
貯めたポイントの使い方
さて、貯まったポイントはSBI証券でどのように利用できるのでしょうか。
ここが少し複雑なので整理してみたいと思います。
Vポイントでファンドに再投資できる?
投資信託を購入してもらえるVポイントは、残念ながらSBI証券での投資信託への購入には利用できません。
また、Tポイントなどのように、「メインポイント設定」への指定もできません。
ただし、Vポイントを「投資への利用」や「メインポイント設定」に変更できる「三井住友カード仲介口座」へ変更すると、Vポイントでファンドを購入できるようになります。
「クレカ積立」で貯まるポイントがVポイントなので、保有ポイントも同じVポイントにしたいと考える方も多いでしょう。
『この変更で、Vポイントがとっても使いやすくなり貯まりやすくなった・・・』
となればいいのですが、実は、この口座変更を行うと、これまで「メインポイント設定」に指定できたTポイント、Pontaポイント、dポイントなどがSBI証券内では一切利用できなくなります。
もちろん、変更してもこれまで貯めたTポイントなどのポイントが消えるわけではないので、他で消費すればいいのですが、これに抵抗がある場合は口座変更は行わない方がいいでしょう。
保有ポイントの使い方は?
一方、投資信託の保有によってもらえるTポイント、Pontaポイントは、投資信託の購入に利用できます。
しかし、同じく保有でもらえるポイント設定でも「dポイント」を利用している場合、投資信託の購入には利用できません。
dポイントが使えるお店での買い物や携帯料金など、SBI証券で貯めたdポイントはSBI証券以外での利用となるでしょう。
もし、ポイントも投資に利用したいなら「Tポイント」か「Pontaポイント」を利用設定します。
整理すると・・
それでは、整理してみます。
ご自分が、どこに当てはまるかを確認してみましょう。
気持ちがVポイントよりの方
・保有ポイントがTポイント、Pontaポイント、dポイント以外でも構わない
・Vポイントを再投資に利用したい
・Vポイント以外考えられない
→「三井住友カード仲介口座」へ変更して貯めるポイント・ポイント投資にVポイントを利用
ポイントはどれであれ再投資を利用したい
・ポイント再投資をしたいけどVポイントでなくてもいい
→口座変更はなし。「メインポイント設定」にTポイントかPontaポイントを設定
上記以外の方
・Vポイント、Tポイント、Pontaポイント、dポイントは全部平行して貯めている
・ポイント再投資はできなくても構わない
→口座変更はなし。「メインポイント設定」も好きなポイントを設定
まとめ本分は投資家ですけどね(笑)
SBI証券の豊富な投資信託のラインナップから購入・保有を続けると、一定数のポイントを獲得できるのは投資とはまた違った楽しみがありますよね。
ポイントの種類は豊富ですし、日常生活でもファンドの再投資でも色々利用できるのが嬉しいところです。
もちろん、ポイントだけを目的にはせず、購入したファンドそのものがきちんと運用成績を上げてくれるかどうか、私たち投資家の目利きも重要になります。
今回は、SBI証券で日々のファンド積立を行うなら、プラスアルファで付いてくるポイントはどのように貯まって、利用できるのかをお送りしてきました。
皆さんも良い投資を行ってください!