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S&P500種指数に連動する3つのETFと投資信託の違いとは

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手軽に購入できる「投資信託」は、投資を始めたばかりの方に向いた金融商品として人気があります。

一方、同じ「投資信託」でも証券取引所に上場している「ETF(Exchange Traded Funds)」は、「上場投資信託」と呼ばれ株取引と同じように売買できる上に、簡単に分散投資しやすい金融商品として人気があります。

今回は、「S&P500種指数(以降、S&P500)」に連動した「米国ETF」と「投資信託」を比較してみたいと思います。

S&P500種指数とは

米国の代表的な株価指数。
NYSE(ニューヨーク証券取引所)、NYSE American(アメリカン証券取引所)、NASDAQに上場している企業から代表的な500社の株価を基に算出している。
アメリカ以外の企業は、この指数からは除かれる。

投資信託とETFの比較

まず、「投資信託」と「ETF(上場投資信託)」の違いについて、簡単に見ていきましょう。

なお、「投資信託」と「ETF」の手数料体系は以下のページをご覧ください。

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S&P500に連動する3つの人気ETF

「米国ETF」において、「S&P500」に連動するインデックスファンドは次の3つがあります。

銘柄名 ティッカー 運用会社
SPDR S&P 500 ETF トラスト SPY ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ
iシェアーズ・コア S&P 500 ETF IVV ブラックロック
バンガード S&P 500 ETF VOO バンガード

現在、この3つのETFは、米国市場に上場しているETFの時価総額(純資産総額)のトップ3を独占しています。

時価総額トップ3

SPY(367,353,000,000米ドル)
IVV(294,730,000,000米ドル)
VOO(264,889,000,000米ドル)

※2022年10月31日現在

SPDR S&P 500 ETF トラスト(SPY)

米国史上初めて上場されたETFである「SPY」は、現在でも非常に人気の高い銘柄となっています。

時価総額は、米国ETFにおいて1位となる「3500億ドル」を超えています。

主な、数字を以下に挙げておきましょう。(2022年10月31日現在)

  • 株価:384.52米ドル
  • 経費率:0.0945%
  • 基準価額:384.59米ドル
  • 基準価額の年率リターン(3年):8.02%
  • 基準価額の年率リターン(5年):9.09%
  • 分配頻度:年4回
  • 利回り:1.60%
  • 設定日:1993年1月22日

米国株は「11のセクター」に分かれていますが、「SPY」は記事執筆時点で以下のように11のセクターすべてに配分されています。

  • 情報技術:26.29%
  • ヘルスケア:15.33%
  • 金融:11.46%
  • 一般消費財・サービス:10.87%
  • 資本財・サービス:8.26%
  • 通信サービス:7.36%
  • 生活必需品:6.94%
  • エネルギー:5.36%
  • 公益事業:2.95%
  • 不動産:2.64%
  • 素材:2.53%

なお、「SPY」の個別銘柄の組み入れトップ10は、記事執筆時点で以下のようになっています。

  • アップル
  • マイクロソフト
  • アマゾン
  • テスラ
  • アルファベットA
  • バークシャー・ハサウェイB
  • ユナイテッドヘルスグループ
  • アルファベットC
  • エクソンモービル
  • ジョンソン&ジョンソン

アルファベット株は、AとCの2つ別々にありますが、米国株では同じ企業でもクラス分けしてそれぞれで上場している場合もあります。

アルファベット株は、クラスAが1株で1つの議決権を持てる株となり、クラスCが議決権のない株となります。

他にもクラス分けしている株は、ウォーレン・バフェット率いる「バークシャー・ハサウェイ」や「VISA」が該当します。

ティッカーも別になりますが、中身に大きな違いはありません。

「アルファベット」の場合は議決権の有無でAとCの2つの違う銘柄に分かれるわけですが、両方とも「S&P500」の構成銘柄になっています。

「SPY」は両方のアルファベットを組み入れて運用しているわけです。

「SPY」は、2011年に「SPDR S&P500 ETF(1557)」という名前で東京証券取引所にも上場しています。

本場米国ETFと違って、こちらは売買高が非常に少ないですね。

国内ETFになるので、日本円だけで取引ができるのが特徴です。

iシェアーズ・コア S&P 500 ETF(IVV)

「S&P500」に連動するETFで時価総額2位の「IVV」は、経費率が「0.03%」で「SPY」と比較すると3分の1程度と経費は安いのですが、時価総額ではまだ追いつかないですね。

主な、数字を以下に挙げておきましょう。(2022年10月31日現在)

  • 株価:376.35米ドル
  • 経費率:0.03%
  • 基準価額:376.54米ドル
  • 基準価額の年率リターン(3年):8.13%
  • 基準価額の年率リターン(5年):9.20%
  • 分配頻度:年4回
  • 利回り:1.72%
  • 設定日:2000年5月15日

「IVV」は記事執筆時点で以下のように11のセクターすべてに配分されています。

  • 情報技術:26.29%
  • ヘルスケア:15.33%
  • 金融:11.46%
  • 一般消費財・サービス:10.87%
  • 資本財・サービス:8.26%
  • 通信サービス:7.36%
  • 生活必需品:6.94%
  • エネルギー:5.36%
  • 公益事業:2.95%
  • 不動産:2.64%
  • 素材:2.53%

なお、「IVV」の個別銘柄の組み入れトップ10は、記事執筆時点で以下のようになっています。

  • アップル
  • マイクロソフト
  • アマゾン
  • テスラ
  • アルファベットA
  • バークシャー・ハサウェイB
  • ユナイテッドヘルスグループ
  • アルファベットC
  • エクソンモービル
  • ジョンソン&ジョンソン

「S&P500」に連動するのは「IVV」も「SPY」も同じなので、セクターに対する投資比率や投資先の個別銘柄に大きな違いはありません。

iシェアーズS&P500米国株ETF

「IVV」と同じようなETFが、「iシェアーズS&P500米国株ETF(1655)」として日本国内にも上場しています。

ただし、「SPY」と「SPDR S&P500 ETF(1557)」のように「中身が同じで上場先が違うだけ」という関係とは少し違い、「iシェアーズS&P500米国株ETF」は「IVV」へ投資する形態をとっています。

出所:東京証券取引所

バンガード S&P 500 ETF(VOO)

「S&P500」に連動するETFで時価総額3位の「VOO」も、経費率が「0.03%」で経費は安くなっています。

主な、数字を以下に挙げておきましょう。(2022年10月31日現在)

  • 株価:344.50米ドル
  • 経費率:0.03%
  • 基準価額:344.58米ドル
  • 基準価額の年率リターン(3年):10.16%
  • 基準価額の年率リターン(5年):10.40%
  • 分配頻度:年4回
  • 利回り:1.64%
  • 設定日:2010年9月7日

「VOO」は記事執筆時点で以下のように11のセクターすべてに配分されています。

  • 情報技術:26.29%
  • ヘルスケア:15.33%
  • 金融:11.46%
  • 一般消費財・サービス:10.87%
  • 資本財・サービス:8.26%
  • 通信サービス:7.36%
  • 生活必需品:6.94%
  • エネルギー:5.36%
  • 公益事業:2.95%
  • 不動産:2.64%
  • 素材:2.53%

なお、「VOO」の個別銘柄の組み入れトップ10は、記事執筆時点で以下のようになっています。

  • アップル
  • マイクロソフト
  • アマゾン
  • テスラ
  • アルファベットA
  • アルファベットC
  • バークシャー・ハサウェイB
  • ユナイテッドヘルスグループ
  • ジョンソン&ジョンソン
  • エクソンモービル

「VOO」は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券で現在、特定銘柄のキャンペーンなどで「買付手数料無料」で購入できます。

上2つと個別銘柄の保有比率に若干の違いが見られますが、こちらも「S&P500」と連動しているので大きな違いはありません。

「S&P500」に連動する投資信託との比較

投資信託にも「S&P500」に連動する商品が多く販売されています。

  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • iFree S&P500
  • iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド
  • 米国株式インデックスファンド

ここで、もう一度投資信託と「SPY」などの海外ETFとの違いを購入・保有・売却で比較してみましょう。

eMAXIS SPY
購入時 ・クレカ積立ができる(ポイントが貯まる)
・購入時手数料が無料(ネット証券)
・現在見えている基準価額(時価)で購入できない
・株式と同様の買付手数料
・指値で購入可能
・為替手数料の発生有り
保有時 ・分配金があれば再投資可能(余計な税金が発生しない)
・信託報酬(運用報酬などの諸経費)がETFより高い
・分配金受取りで税金が発生(海外の証券会社は再投資可能もあり)
・経費率(運用報酬などの諸経費)が投資信託より安い
・外国株式と同様1年の分配金頻度が高い
売却時 ・現在見えている基準価額(時価)で売却できない
・信託財産留保額が発生する場合がある(解約手数料)
・いつでも指値で売却できる
・株式と同様の売却手数料

時価で、そして1日に1度しか売買できないのが「投資信託」の特徴でしたね。

対する「ETF」は、株式の取引と同様になるので、証券会社を通じて証券取引所で売買を行います。

1日に何回でも自由に売買できる・・・。

同じ投資信託という金融商品でも、売買タイミングを柔軟に自分の裁量で決定できるのが「ETF」の特徴となります。

まとめどちらがいいのか・・?

「eMAXIS」などの投資信託も「SPY」のようなETFも、証券取引所に上場しているかしていないかの違いだけで、「S&P500」に連動する同じインデックスファンドなのですが、たびたび『どちらを購入したらよいのか?』という話題に上がり、ネット上でも良く特集されています。

投資を始めたばかりの方で、以下のような考えがあれば投資信託がおすすめかもしれません。

  • 余計な意識をせず決まった日に決まった価格で積立てていきたい
  • 価格変動やリターンなどの数字にあまり捉われたくない
  • 株式投資のような投資環境はまだ敷居が高い
  • クレジットカードのポイントを貯めたい

証券会社によっては、ETFの積立を自動で定期的にできるところもあります(その代わり成行注文のみ)が、指値で取引できるETFでは”自動の積立”よりも自分なりのルールで定期的に買い進めたい場合もあるでしょう。

つまり、「自動で定量的な積立でいい」のであれば、投資信託の方が向いているかと思われます。

  • この記事を書いた人

宮嶋僚

北海道の道南で小さな会社を経営する兼業個人投資家です。投資をこれから始める人のために分かりやすくそして役に立つサイト運営を心がけています。 どうぞよろしくお願いします。

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